原水爆に反対

2010/02/28

概要

日本は唯一の被爆国である。原水爆に反対すべき権利と義務と責任がある。

核があるゆえの平和や核の抑止論など、核の存在を暗黙の了解のように認めているのが実情である。

生物兵器などの使用が禁止されている中、なぜ、原水爆の使用は禁止されないのか。

非核三原則を謳う日本が、先頭に立って原水爆の禁止を訴えるべきである。

発端

兼ねてより、平和活動や反核運動には興味を持っていたし、多少なりとも活動はしていた。 今年の1/31に広島にて『核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革』展をみて、これは文章にしないと、と思ったから。

広島への原爆投下 核兵器の脅威

第二次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月6日に、アメリカ軍が日本の広島市へ原子爆弾投下を行った。 これは人類史上実戦で使われた世界最初の核兵器であり、この一発で当時の広島市の人口35万人(推定)のうち約14万人が死亡したとされている。

広島原爆の爆発の時系列を下記に記してみた。

0秒高度9600メートルから投下された原爆が43秒後、高度600メートルのところで起爆。
100万分の1秒核分裂が終了。この間に中性子とガンマ線を放出。爆弾の内部が100万度以上。数十万気圧となり爆発。
1万分の1秒半径約14メートル。温度約30万度の火球を形成。
100分の1秒火球の半径約90メートル。表面温度は1700度まで低下。
0.3秒火球の表面温度が7000度まで上昇。
1秒火球の半径約140メートルと最大化。表面温度は約5000度まで低下。
3秒火球はその大半のエネルギーを放出。
約10秒都市壊滅。火災が発生。
3分後人々がキノコ雲を見る。
20分後火災のチリと放射線を発する黒い雨がところにより降り始める。

一瞬の出来事。約10秒で都市は壊滅した。

熱線で炭化した人々。皮膚が焼けただれた人。

衝撃波と爆風で爆心地近くの建物はほぼ倒壊。

大規模な火災が発生。

地獄としか言いようがない。

このとき広島に投下された原爆の威力はTNT換算でおよそ16キロトン。

長崎に投下された原爆の威力はTNT換算でおよそ21キロトン。

時がたち、1954年にビキニ環礁で行った核実験では水素爆弾が使われ、これがTNT換算でおよそ15メガトン。広島原爆の940倍に当たる。

1961年に旧ソ連が実験に使った水素爆弾はTNT換算でおよそ58メガトン。これは第二次世界大戦で広島と長崎の原爆、その他全ての爆弾を含めて使われた合計の19回分に当たる。

……核兵器の脅威は自分たちが思う以上の威力であり脅威である。

核兵器の脅威 放射線

核兵器のもう1つの脅威、大量の放射線である。

広範囲、長期的にわたって被害が広がることである。

放射線が人体に及ぼす影響は即死、数日以内の死亡。

白内障、出欠、脱毛、不妊、白血球数の減少がある。

また、胎児への影響やガンなどを引き起こす可能性がある。

はだしのゲンを読めばよくわかると思う。

現在でも、被爆によって苦しんでいる人が多いのも事実である。

時の経過とともに、その数は減ってきているけれど。

世界の核保有国

アメリカは5535発を有していると言われている。

ロシアは14000発。イギリスが200発。フランスが338発。

中国が240発でパキスタンが60発。

イスラエルが100から300発と言われ、インドが50から60発。

北朝鮮は不明といった形である。

参考文献「イアブック 核軍縮・平和 2008」より

非核化の運動

アインシュタインは核爆弾の開発のきっかけを作ったことを悔やんでいた。(アインシュタイン自体は核兵器の開発を行っていない。)

その後、アインシュタインは核廃絶の運動を起こしていくのである。

そこで1955年に誕生したのが「ラッセル・アインシュタイン宣言」である。

その後、1968年にNPT(核拡散防止条約)。1996年のCTBT(包括的核実験禁止条約)が行われている。

ちなみに、中国地方では、6市4町が非核宣言の自治体である。

怖れるべきこと

国家間での政治のカードとして原水爆を利用することが現在の問題点である。

国家が核を保有すること自体が危険なことであるが、最も危険なことはテロリストに核が渡ることである。

このあたりはメタルギアソリッド等をゲームでやっていれば、その恐ろしさもわかると思う。

ゲーム等でGP02のアトミックバズーカの威力を見れば、その威力もわかると思う。

最も怖れるべきこと

最も怖れるべきことは、核兵器の存在を容認することである。

核を持つから、平和が維持できている。

核を少なくしていけばいいのではないか。

核の抑止論では核はなくなることはない。

そもそも相手より優位に立ちたいと思う気持ちが核の保有につながる。

それは周りへの不信が産む恐怖が形になったものだと思う。

恐怖が更なる恐怖を生み、さらに核は増え続けている。

まずは、「自分たちは持たない」という勇気と周りへの信頼が必要である。

核兵器のない世界

アメリカのオバマ大統領は「核兵器のない世界」構築への決意表明を行った。

核兵器の廃絶は日本が舵をとるべきである。

原爆を使ったアメリカと被爆国の日本。どちらが核兵器廃絶への意欲があるか。

日本には、核兵器廃絶への権利があり、義務があり、責任がある。


自分は一生涯、核廃絶に向けての活動に取り組んでいく気持ちである。

2010/02/28
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